道具の使い方

バッグ金具の修理

時々持ち込まれる革製品の修理。
今回は手紐の金具部分が擦り切れて摩耗してしまったバッグの修理。

革用工業用ミシンは持っているもののアトリエには置いていないのでカシメで処理をする事に。
バックル部分の革がちぎれてしまったので革包丁でカットして折り返してボンドGクリアで接着させます。
そしてバックルを差し込む穴を抜きます。

右側のボロボロになっていまにも取れそうな手紐はカットしておきます。

革手紐修理

先ほど開けた穴にバックルを差し込んで、カシメを打って固定すればバックル部分は完成。
そして手紐は折り返してボンドGクリアで接着。
革の手紐はよく切りっぱなしのままで作る方が多いのですが、少し革を漉いたり薄くして折り返して仕上げた方が見た目も美しいと思います。このひと手間が仕上げのコツかもしれません。

バックル

手紐も管に通してカシメを打てば完成です。
ベルトなどは同じような方法で修理できます。

修理完成

今回使用した道具たち。
右からGクリアボンド、2、5mmくり抜きカシメ打台打ち棒、ベルト金具用穴あけ、革包丁
そして使用した金具はアンティックカラーの大カシメ

道具

封筒テンプレートでSDGs

当店オリジナルの変わらない人気の商品の一つに封筒テンプレートがありますが、カルトナージュ未経験者でもすぐに使えるので,工作が苦手で何もしなくなってしまった友人達にも勧めています。

封筒テンプレート

ものを無駄にしないとか再生するといったSDGsの指針にピッタリあった世の中の流れの商品になってきています。

そういう私もコツコツと使い終わったカレンダーや使いかけのプリント紙で封筒を作っていました。どこにも売っていな素敵な封筒が完成します。

昨年購入して使用していた伊藤若冲の美しいカレンダーは月が終わるごとに一枚と、作っては来店してくださったお客様に差し上げたり、お友達に一筆箋にしたためこの封筒に入れてギフトの中に何気なく入れてみたり、と。

作るのが面倒な方用にはショップで販売するイタリー製のプリント紙で型抜きした販売用の封筒セットもあります。こちらも日本では見かけない柄でいて、イタリーでは超クラシックな柄です。

封筒

テンプレートキットの中のA4サイズの用紙を三つ折りにして入れられる封筒用も、和菓子の綺麗な包装紙でつくったりすることができます。


このA4サイズのテンプレートを作った時は、まだ日本にA4幅の封筒が普及していなかったという事実がありました。
今ではもう当たり前のようにプリンターでA4サイズにプリントアウトしてお手紙がDMで届いたりしますがここ十数年で当たり前になったというまだ新しい事なんですよ。

従来の日本規定の茶封筒にはなかったサイズでした。
ヨーロッパと二重生活をしていた頃は,わざわざ向こうで普通に販売しているA4幅の封筒を購入して日本で使っったりしていました。

紙のサイズでよくA4とかA5などと聞きますが、もともと日本にはなかったサイズなんですね。
世界時にはAサイズが標準ですが,日本では昔から幕府の公用書として美濃和紙が使用されていました。そのサイズ基準がBサイズなんです。B 4とかB5などは皆さまよくご存知かと思います。
今販売している和紙の大きさがBサイズというわけではなくて、和紙屋さんに行って「本美濃和紙」と言わないとそのBサイズの原本の大きさは出てきません。鳩居堂に行って調達したところ、お店の方はわかっていて出してくれました。

封筒から話は脱線しましたが、紙のサイズの歴史ってちょっと面白いですね。

マスクボックスケース仕上がり

昨日蓋トップ部分が仕上がっていなかったマスクボックスケースが今日完成。
もうすでに2回も作り上げているのですが、作る際にきちんとメモしておかないと手順を間違えたりとか右往左往。作り上げるのは一気に行えば簡単ですが、教える為の手順は毎度のことですがそうはいきません。結局3個作ってようやく手順がしっかり決まりました。

マスクボックスケース

材料 麻クロス赤 フランス製撥水加工ジャガードインテリア布地 ウレタンボール 1.5mm厚黄ボール紙  1mm厚紙

必要な道具 布紙用ボンド  ボーン製ヘラ

自宅でも相変わらずマスクボックスはむき出しのまま置かれて、隠したいぐらいです。こうして綺麗な箱に収まると玄関の人様の目に入る場所に堂々と置けます。


ボックス

スキルアップ用の課題として講師の皆様にようやくお知らせできそうです。

方眼定規の話

以前にも道具の話で、製図の際に使い勝手が良い定規として方眼定規をご紹介しました。
今まで生徒さんに依頼された分だけ、1〜2点仕入れていたのですが、今回は少し余分に仕入れて皆様にもご購入いただけるよう準備しました。
初心者の方でも徐々に慣れてくると製図の方法が手際良くなって来ます。そのような時間違いなく罫線がスラスラ引ける補助的な定規です。

サイズは50cm長さと30cm長さ。お勧めは50cm長さのものです。正確な燕三条のシンワ製の定規なので誤差もなく重宝しています。

.シンワ方眼定規

50cmが使い慣れてくると30cmの長さも欲しくなると言った状況です。
プラスチックですが、スケールの反対側にはカット用にステンレスがついているのでカッター使用も出来ます。


ステンレスカバー

なんと言ってものりしろ用に計測する15mm幅のラインを引く際などには、方眼の15ミリに合わせて線を引くだけと製図がとても早くできます。定規の幅は6cmですが端から4cmはミリ単位での計測も出来ます。


計測

ノリベラの話

ウレタンボール貼付時に使用する布紙用ボンドですが、その際に使用するのがノリベラです。
大中小と3サイズありますが、とりあえず布紙用ボンドのボトル口径サイズに合わせて2種類紹介します。


ノリベラ

布紙用ボンド大きいサイズは、蓋の口径が広いのでノリベラも一番幅広の4cmサイズを使用するとノリつけの幅も広がり使い勝手も良いのです。


ヘラ 大サイズ

小サイズのボンドの蓋の口径は狭いので中サイズの3cm幅のヘラを使用しないと容器の中には入りません。

ヘラ 中サイズ

カルトナージュを始めて初期の頃は小さいサイズの容器の布紙用ボンドで十分ですが、この布紙用ボンドは使い慣れてくると、その接着力が強力なのでつい便利に使用してしまい、そのうちに大きいサイズの容器のものを使うようになってきます。

普段ノリベラとして使用するこのヘラですが、クロスの表面に傷のつきにくい樹脂でできているので、クロスなどを貼った後のシワ取りや空気抜きのヘラとしても使用できます。

革を扱うときの道具の話

先日近所の方の依頼でお財布の修理を致しましたが、その時は作るり上げることに夢中で、その過程で使用する道具など、おもしろいものがあったにもかかわらず、撮影にまで至りませんでした。

気になっていたのと、来週スキルアップレッスンでお越しになる講師資格の生徒さんに革の扱いに関しての実施レッスン開催のため、少し簡単な作業方法を見て頂きたいと思っています。

革はミシンでももちろん縫えますが、その際にはどうしても革漉きが必要です。中表にして突き合わせて縫う端が薄くなるよう漉いて縫います。

よくカルトナージュで革を使用する際、とても薄く漉いた革をボンドで貼る方法があるようですが、革は全体的に薄く漉いてしまったら、もう耐久性はありません。ボンドでしなやかさも奪われてしまいます。そして丈夫なはずの革の良さも失われてしまうのです。

昔は革漉機械を持っていましたが、ベルト職人さんに差し上げてしまったので今はもっぱら手漉きか、プロの漉き屋さんに持参して依頼します。

チョットした作業は手漉きでも練習をすれば何とか上手にできます。

その時に必要なのが革包丁。ショップで扱っています。
本格的なものは研ぎが難しいので、素人でしたらカッター会社が作っている替え刃付きのこれで十分長く使えます。

革包丁

漉く際にはガラス板の上で行うので、専用のガラスも必要です。
厚みがあるタンニン鞣しの革を少し漉いてみます。

道具


表皮の表側のことをギンと呼びます。このギンは人間でいう皮膚なのでこれがなくなってしまうと息もできないし、強度もなくなってしまいます。この表側が傷がつかないように包丁で裏側のトコをやさしく漉いていきます。

革漉き

すごく安い革にはこのギンがなくてトコに樹脂を塗って販売していることが多々あります。


仕上がりの革の断面はこのような感じ。革漉き機でもこのように斜めに仕上がるようになっています。

革の厚み
そしてもう一つ、先日の修理では数多く極小カシメを飾りに打ち付けました。金具をつける時のポイントは、正確に打つ場所を測定すること。
まず穴けの段階で位置が数ミリでも狂えば曲がってしまうのでネンでラインを印付けしておきます。

ネン

その時便利なのが、ダブルになって幅の調整ができるこのネン。革の端に沿わせて好みの幅のラインをつけておくことができるので、これで曲がりませんね。

ネン

道具があるとやはり楽に作業が進みます。この作業をしながら完成できる作品を今必死で考えています。何ができるか…お楽しみです。

樹脂加工の艶出し液で新品にリフォーム

アトリエで昼食やティータイム時に使用するスクエアートレーですが、だいぶ表面に傷がつきツヤがなくなりかけていました。樹脂加工をして作ったスクエアートレーのため、再度艶出し液を塗ればまた新品同様に蘇ります。

昨日作り上げた楕円のミニトレーに艶出し液を3回塗って仕上げ、リフォーム用にはたっぷり流すように空気が入らないよう二回塗って終了です。見違えるように綺麗になりました。

樹脂加工

とりわけ樹脂加工に適した紙もあります。
プリントペーパーの中でも表面がツヤツヤして加工されている紙です。包装紙などでも時々見かけます。表面加工してあるので、艶出し液の樹脂が紙の下まで浸透しにくく、綺麗な樹脂加工ができます。

当店で販売しているプリント紙では以下のデコパージュ用の柄、そしてスエーデン製の紙のオーキッドシルクスクリーン花柄などです。もちろん布クロスや他のプリント紙にも加工できます。白地部分が少なく全体的に色や柄が入っているものがお勧めです。


プリント紙

あると便利な道具の話

梅雨の季節になるとお庭や植木鉢の水撒きに神経を尖らせずにすみ、ちょっと楽になります。
ちょうど10日前にとても小さな双葉の芽を出していたセロリー(左)がスクスク育って、何といかにもセロリーの葉っぱとわかる形の葉がにわかに出て来ました。ちょっと安心。
この葉っぱの大きさは小指の爪の半分ぐらいの大きさ、まだまだ先は長いですね。

セロリー 12日後のセロリー

さて、今日は道具の話。
当ショップで販売しているものではありませんが、プリントペーパーののり付けの際にとっても重宝するヘラです。もちろん立派なのり付け用ヘラも他店で販売されていますが、写真に写っているパン作りの際に使用するスクレっパーをヘラとして代用しています。数百円で買えるものですが、ボンドをつけた後空気を抜いたり、じかにボンドをつけて刷毛として利用することもでき、安くて便利で初心者の方にはお勧めの道具の一つです。

スクレッパー


今回はシルクスクリーン柄のプリント紙を使用して、ミニトレーを作ってみました。ノリをつけた後の空気抜きや、コーナーの段差部分の空気もしっかり抜けるようスクレッパーのヘリをうまく利用してかなり綺麗に仕上がりました。手もノリで汚さず、無駄な作業が増えません。このトレーはしっかり空気抜きしないと、この後仕上げに塗る艶出し液を塗った際に、空気が抜けていない部分はおかきのように膨らんでしまうからです。

空気抜き

調理器具売り場で購入できるし、もちろんネット販売もしているので入手は簡単に済みます。
普段は和紙工芸をする際に私は刷毛がわりにこのスクレッパーを使用しています。

立ち上がり式の箱と道具の使い方(4)完成

立ち上がり式の箱(4) 本日で完成最終レッスンです。

立ち上げた箱に外側のプリントペーパーを貼っていきます。

まず、端から製図して1cmののりしろ、箱の高さ、ときちんとラインを引いたプリント紙の上に、立ち上げた箱を中央のガイドラインに沿って乗せます。作り上がった箱が少し大きくなってしまった場合はガイドラインの上にピッタリ乗らないことがありますが、とりあえず中央に置きます。

そして左の図のようにライン上に箱のコーナー位置があっていれば、赤い斜線部分のようにカットします。次に右の図のようにボンドをつけてまずカットした両端からノリ付けし、最後に手前部分を貼っていきます。

On the paper. On the paper 2

上記の手順で全て外側の部分を貼っていきます。

のりつけ のりつけ2

全て貼れたところで、今度は1cmののりしろを内側に貼っていく準備です。
内側に折り込む際、高さが合わないと綺麗に見えないので、少し高くなっているコーナー部分ののりしろをカットします。(画像下 左)
下右画像はコーナー部分がもたつかないように内側の厚紙の壁に沿って、直角にぶつかる厚紙の壁まで切り込みを入れる作業です。

Cut. Cut 2

短辺の切り込みを入れた後、今度は長辺にもコーナーの切り込みを入れます。そして短辺長辺と切り込みが入ったら、切り込みを入れた真ん中をチョキンと切ります。こうすることによって、きれいに折り曲げてのりつけを短辺から長辺と順に行うと、厚紙の2mm厚みのコーナーに、プリントペーパーがみごとに45°の角度で折れ曲がります。

cut3 cut4

全て同様に作業して表側のプリントペーパーの添付作業は終了です。
ひとまず、お疲れ様でした。

corner all  finished

蓋と身両方に貼り終えて完成です。蓋と身の高さの差はたったの3mmしかありませんでしたが、厚紙の厚さ2mmを足すと右下の画像を見ていただいて分かるよう、5mm以上の蓋と身の高さの違いになっています。

finished box  side

4日間にわたりましたが、これで蓋付きの箱は完成です。
ご一緒にお作りいただけた方、お疲れ様でした‼
厚紙とプリントペーパーさえあればできるので、お好きなサイズで是非お試しになって下さい。

box

同じサイズの厚紙二枚で作る箱の作り方は、カルタフィオッコのオリジナルレシピです。
ご自分の講習利用やショップなどでの販売などに内容をコピーして利用される事は許可しておりません。
必ず当サイトにご連絡してください。

立ち上がり式の箱と道具の使い方(3)

立ち上がり式の箱 その3

製図してカットしたプリント紙を貼って箱を立ち上げていきます。

まずは箱の身と蓋の内側からプリント紙を貼ります。前回厚紙と全く同サイズのプリント紙(無地のエメラルドカラー)を二枚準備しました。この二枚をそれぞれ切り込みが入った厚紙の内側に貼っていきます。

貼るときのポイントは、厚紙の切り込みを入れた部分を少し折った形でモデラーを使いながら内側に貼っていくと、底の折れ線部分にシワがよりません。このテクニックはちょっと難しいので、初心者の方でしたら平らにしたままペッタリプリント紙を貼ってよく乾くまで待つという方法が良いかと思います。

内側 カット

のりつけした後ははみ出ている余分な部分をハサミでカット。コーナー部分をまずカットしてから、のりつけした際に紙が少し伸びて厚紙よりはみ出ている部分をハサミで切っていきます。

次に箱を立体に立ち上げます。そのために、まずコーナー部分の2mm幅重なる部分に、布紙用ボンドのリベラを使用して薄くつけます。布紙用ボンドは強力なのでしっかり接着できますが、お手持ちのボンドの原液を使用しても、少々接着に時間がかかりますが問題ありません。

貼り付け終了 コーナー部分立ち上げ

身、蓋共にコーナーにボンドを付けた後、補強のためにセロテープをそれぞれ横向きにして貼っていきます。
万国共通ですが、プロ仕上げの箱はみなこのセロテープが補強用としてベースに貼ってあります。(写真下左)

身、蓋共に四隅をセロテープでコーナーが開かないように補強します。

接着 補強

ポイントは下の写真のように絶対にセロテープを縦長にしてコーナーを貼らないこと。

ここがプロと趣味ベースの仕上げ方との大きな違いです。

何故かというと、どのようなテープでも、そのテープの目は長さの方に向かって目の繊維の流れがある為、ちぎってみるときれいにするりと破れてしまいます。つまり巻かれている長さに沿って貼ると、簡単に破れてしまい補強にならなくなってしまうということです。

お手持ちのガムテープなどでも試してみるとよくわかるかもしれません。

セロテープ接着 せろて

さて、今日はここまで。明日は表側のプリントペーパーを貼っていきます。

同じサイズの厚紙二枚で作る箱の作り方は、カルタフィオッコのオリジナルレシピです。
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